▶ 東南アジア全体のEC市場は2025年時点で約2,180億ドル。日本のEC市場(約27兆円≒1,800億ドル)をすでに上回っている(Google・Temasek・Bain「e-Conomy SEA 2025」)。
▶ インドネシアが市場規模トップだが、日本製品の浸透率と購買力で見るとタイ・シンガポールが最も参入しやすい。
▶ 東南アジアで最も売れる日本製品カテゴリは「コスメ・スキンケア」「健康食品」「食品・調味料」の3つ。
「東南アジアのECが伸びている」という話は耳にするが、具体的にどのくらいの規模なのか、どの国から入るべきなのかがわからない——そういう声をよく聞きます。このページでは5ヶ国の市場データを一箇所にまとめて比較できるようにしました。
5ヶ国EC市場規模・成長率の比較
| 国 | EC市場規模(2025年) | 前年比成長率 | 人口 | EC普及率(人口比) |
|---|---|---|---|---|
| インドネシア | 約820億ドル | +21% | 2億7,700万人 | 54% |
| タイ | 約390億ドル | +18% | 7,200万人 | 68% |
| ベトナム | 約280億ドル | +25% | 9,800万人 | 46% |
| マレーシア | 約190億ドル | +16% | 3,300万人 | 72% |
| シンガポール | 約120億ドル | +14% | 590万人 | 88% |
市場規模単体で見るとインドネシアが圧倒的ですが、EC普及率と1人あたりのEC利用額で見るとシンガポールとマレーシアが高い。人口が少ない分、シンガポールは「高単価の日本製品を売りやすい」市場です。
国別の主要プラットフォームと特徴
| 国 | 主要プラットフォーム | 主要プラットフォームのシェア | 特記事項 |
|---|---|---|---|
| インドネシア | Shopee / Tokopedia / Lazada | Shopee 40% / Tokopedia 25% | TikTok Shopの成長が突出 |
| タイ | Shopee / Lazada / JD Central | Shopee 48% / Lazada 32% | 日本ブランドの人気が高い |
| ベトナム | Shopee / Lazada / Tiki | Shopee 63% / Lazada 20% | Shopeeの独占状態 |
| マレーシア | Shopee / Lazada / Zalora | Shopee 52% / Lazada 30% | 英語対応で参入障壁低め |
| シンガポール | Shopee / Lazada / Amazon | Shopee 44% / Amazon 18% | Amazonが存在感を持つ唯一の市場 |
Shopeeは5ヶ国すべてでトップシェアを持つ東南アジア最大のECプラットフォームです(Momentum Works「Southeast Asia E-Commerce 2025」)。越境ECで東南アジアに入るなら、まずShopeeへの出品が現実的な選択肢です。
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日本製品の人気カテゴリ
東南アジアでは「日本製=品質が高い・安全」というブランドイメージが強く、特定のカテゴリで日本製品が高い需要を持っています。
| カテゴリ | 人気の高い国 | 日本製品の強み | 価格帯 |
|---|---|---|---|
| コスメ・スキンケア | 全5ヶ国 | 成分の安全性・低刺激・ホワイトニング | 1,000〜5,000円相当 |
| 健康食品・サプリ | タイ・マレーシア・シンガポール | 品質信頼・成分表示の正確性 | 2,000〜10,000円相当 |
| 食品・調味料 | タイ・シンガポール・マレーシア | 和食文化の浸透・醤油・だし・菓子 | 500〜3,000円相当 |
| ベビー用品 | タイ・インドネシア・ベトナム | 安全基準への信頼・品質保証 | 1,000〜8,000円相当 |
| 家電・ガジェット | シンガポール・マレーシア | 品質・デザイン・ブランド力 | 5,000〜5万円相当 |
| 文房具・雑貨 | 全5ヶ国 | デザイン・機能性・価格バランス | 300〜3,000円相当 |
タイには約100万人の在留日本人・旅行者に加えて、日本文化に親しんだタイ人消費者が約3,000万人以上いると推計されます。特にコスメ・スキンケアは「日本製=信頼できる」という認識が非常に強く、同スペックの現地品より2〜3倍の価格でも売れるカテゴリです。
参入するならどの国から?
正直なおすすめを言います。初めて東南アジアEC市場に参入する日本の中小企業には「タイ」が最も入りやすい。理由は3つです。
- 日本製品への需要が高い:コスメ・食品・日用品で日本ブランドのファンが多い
- Shopee Thailandの出品体制が整っている:日本語サポートがある代行会社が複数存在する
- 決済・物流インフラが安定:インドネシアやベトナムより返品・配送トラブルが少ない
シンガポールは市場規模は小さいですが購買力が高く、高単価商品の販売テストに向いています。ベトナムは成長率が最も高いが、現地語対応と規制への理解が必要なためいきなり参入するには難易度が高い。
調査方法・出典
・Google・Temasek・Bain & Company「e-Conomy SEA 2025」
・Momentum Works「Southeast Asia E-Commerce 2025」(2025年11月)
・経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」(2025年8月)
・Shopee・Lazada各社の出店者向け公開データ(2026年1月確認)
・当研究所タイ拠点(Albaly Group Co., Ltd.)が現地で収集した市場情報を一部参照